移転された本社オフィス空間に若手アーティストの企画展を展開
中小企業の働く人・環境を支えている一般財団法人あんしん財団が、新宿のミライナタワーに新しくオフィスを移転。財団は災害防止活動を促進し、福利厚生事業を実施し、中小企業の健全な発展と福祉の増進に寄与することを目的に、さまざまな中小企業が安心して働ける労働環境づくりを展開するほか、未来につながる社会貢献活動をおこなっている。
このプロジェクトは、オフィス空間でのアート企画展を通じて職員のウェルビーング向上を目指すと共に、若手アーティストに発表の機会を提供していくことが目的である。
初回は、エントランスに安田悠さんの油画作品が、役員会議室に湯浅実奈さんの絵画作品が展示される運びとなった。作品選定にあたっては、あんしん財団が主体的に行い、アートプレイスは優良な若手アーティストの作品を企画・提案し、プロジェクトのマネジメントを行うなど、財団の要望をサポートした。安田と湯浅の作品は2023年3月まで展示する予定。その後に第2回目の企画展の実施が予定されている。
Works 作品
平面作品《Infiltration Flow》|エントランス
来客を迎えるエントランスはなめらかな曲線的空間に設計され、安田悠の抽象作品が柔らかで美しい調和性を生み出している。抽象とも具象とも限定されない、その幻想的な心象風景のように見える安田の油画作品は、独特のタッチと何層もの色彩で表現され、都会のなかで穏やかな時間や空間の流れを感じさせてくれる。
制作年 2018
キャンバスに油彩
1818×2273 mm (F150)
平面作品《fall#1》《Natural#4》《fall#2》|役員会議室
役員会議室には、湯浅の鮮やかな光と彩りを放つ絵画作品が選ばれた。偏光色フィルムの裏表から描画したペインティングと、アルミシートを重ね張りした本作品は、光への感度が高い素材を組み合わせることで、画面の色光が角度や環境により変化する。多彩な輝きと彩をもつ色彩表現のなかに、会議室を利用する人々の姿が写り込みを創り、視覚的に捉えがたい多様な表現をみせる。
《Natural#4》(中央)
制作年 2022
パネルにアルミシート, 偏光色フィルム, アクリル絵具
727×910mm
《fall#1》《fall#2》(左右)
制作年 2022
パネルにアルミシート, 偏光色フィルム, アクリル絵具
各820×273 mm
事業主 | 一般財団法人 あんしん財団 |
所在地 | 東京都新宿区新宿4-1-6 JR新宿ミライナタワー21F |
アーティスト | 安田悠、湯浅実奈 |
協力 | ユカ・ツルノ・ギャラリー (安田作品) |
撮影 | 加藤甫 |