名古屋第一赤十字病院 小児医療センター
Japanese Red Cross Nagoya Daiichi Hospital, Child Medical Center | 2007
自然界のいきものをテーマに、アーティスト、子どもたち、大学生が協働で、病棟のアートを作り上げました
Task プロジェクトの課題
名古屋第一赤十字病院 小児医療センターは、日本初の総合病院内に設けられた小児医療専門機関として幅広い先端医療を行っている。病棟の改築に伴い、アート計画の総合アドバイザーとして名古屋市立大学の鈴木賢一教授を迎え、スタッフ、設計者、アーティスト、アートプロデューサーによる療養環境委員会を創設し、計画が策定された。
Solution アートプレイスの提案
コンセプトを「自然にいるいきものは、互いにつながりながら生きている」とし、外来は「お花畑」、NICU・GCUは「海」、入院病棟は「森」のテーマを設け、コンセプトのシンボルとなるレリーフを病棟入口に設置し、シンボルに登場する生き物たちが各フロアへ広がっていくようにアートを配した。子どもの目線でアートを展開し、発見の楽しさを体感できることに配慮し、豊かな癒しの環境を提供している。
また、このプロジェクトの一部は、アーティストと名古屋市立大学の学生の協働作業によって行われた。学生が患児と接することでデザインに対する考え方の現実性、社会性を学ぶことを目的とした取り組みだった。その一環として、旧病棟の壁面や床に敷き詰めた画用紙に患児たちが思い思いにローラーを走らせ、絵を描くというワークショップを行った。それらの作品は、アーティストによりアレンジされ、「夢の小屋」と名付けたテント小屋で展示された。その後、学生とアーティストの協働により、子どもたちの絵を取り入れた絵本と壁画が作られた。
Works 作品
壁画
アーティスト: 長谷川仁
社会学、プロダクトデザインを学んだ後アーティストとして活動を始める。社会とのつながり、自然とのつながりを皆で分かち合いたいとの想いでさまざまなプロジェクトを行っている。
壁画一部制作:名古屋市立大学 芸術工学部鈴木研究室・学生有志チーム
| 事業主 | 名古屋第一赤十字病院 |
| 所在地 | 名古屋市中村区 |
| アーティスト | 長谷川仁 |
| 建築設計 | 株式会社久米設計 |
| 施工 | 鹿島建設株式会社 |
| 総合アドバイザー | 鈴木賢一(名古屋市立大学大学院 芸術工学研究科教授) |
| 壁画一部制作 | 名古屋市立大学 芸術工学部鈴木研究室・学生有志チーム |
| 撮影 | 長谷川仁・株式会社タウンアート |