100mに及ぶ光幕天井のアートにより、人々の五感をゆさぶり明るい未来を感じさせる空間を創出
Task プロジェクトの課題
スカイシティ遠東新世紀ショッピングセンターは、台湾新竹県に初めてできた大型ショッピングモールである。セメントや金融、エネルギー、小売りなど240社から構成される台湾を代表する遠東グループのひとつである遠東百貨がBOT(建設・運営・譲渡)開発計画で建設した。パーセント・フォー・アートが法制化されている台湾において、本プロジェクトは民間事業であるものの、BOT発注方式ということで、アートの導入が義務付けられた。竹北の地に残る客家文化の特色や、未来への展望をアーティストの手でアート作品として昇華させ、創造性に富んだ親しみのあるショッピングセンターの誕生を目指した。
Solution アートプレイスの提案
文化というものは、時間の経過において、その時の民族の解釈と異なる反応を融合しながら形成されていく。竹北という地で育まれてきた客家文化と、開発地に集まった人びとによって作られていく新たな文化を融合させながら未来の文化が形成されていくことをアート作品のコンセプトに込めた。
100mに及ぶ光輝く光幕天井のアートは、五感をゆさぶるダイナミックな作品となり、ショッピングセンターの象徴として人びとに明るい未来を感じさせる空間となった。
Works 作品
天井アート(発光パネル)|迴響《Echoes-Flower Myth》|天井
満面に舞い散る花々は、この地に根付いた多様な歴史と文化の表徴。飛び回る蝶々と鳥は、新世紀を迎える幸せと未来をみつめる象徴である。
これらのモチーフを作品に織り込み、未来に拓ける素敵な竹北のストーリーを紡ぐ願いを込めた。
広がっては戻ってくるような動きのある構図で客家の独特な信仰文化における龍の形を表現し、自然環境の山と海を表す色彩を用いながら、客家人の団結の精神を表す玉の円を構図に加えた。繁盛、平安を祈る願いを含め、華やかな空間づくりをおこないお客様を出迎える場を創造した。
迴響《Echoes-Flower Myth》
制作年 2021
サイズ L95m×W27m
素材 アルミニウム, スクリーン, LED
事業主 | 遠東百貨股份公司 |
所在地 | 遠東竹北新世紀購物中心、新竹県竹北市(台湾) |
設計デザイン | 羅興華建築師事務所 |
アーティスト | 大巻伸嗣 |
撮影 | 朱淇宏 CHU Chi-Hung |